気仙沼市 じもと○○ゼミ 「まるオフィス」根岸えまさん
古野真也アナウンサー取材リポート
根岸さんは、震災を機に東京から気仙沼市に移住し、2015年にまるオフィスを立ち上げに関わりました。現在は海の市の2階に窓口を設け、地域教育事業・移住推進事業・若者支援事業を軸に活動しています。まるオフィスの主な活動のひとつ、じもと○○ゼミを取材しました。中高生に地元気仙沼市の産業を実際に体験してもらう地域活動教育は、今回は唐桑地区で開催されました。
生まれた地域の良さを知り、将来的には地域に帰ってきてほしいという思いの元活動しているまるオフィスは、地域の大人が先生になって子供たちに魅力を伝えています。今回は、気仙沼市唐桑地区で1軒しかない農家の千葉正樹さんの協力のもと、唐桑中学校から4人の中学生(男子)が参加しました。
参加したなかのひとり、中学2年生の小松創くんは、今回20回目を超える参加です、土を触るのが大好きな小松君は、一生懸命稲刈りに取り組みました。この活動を通し、【農家になる】、という職業選択肢が増えたそうです。
この取り組みは、2‐3年で結果が出ることはありませんが、長期的な取り組みとして今後もいろいろなアイディアが生まれそうです。今、気仙沼市を離れている若い世代が、今後気仙沼市の産業に関るというのも、そう遠くはありません。システム作りなどまるオフィスでは新プログラムも考えていくようです。
山元町 佐藤蒟蒻店 代表 佐藤剛さん
林 朝子アナウンサー取材リポート
山元町や蔵王町など、仙南地域では「こんにゃく芋」栽培の北限と言われています。去年までは、こんにゃく芋の栽培から製造までを手掛けていましたが、今年からは県内の生産者から芋を仕入れ加工しています。生産者ひとりひとりに代表の佐藤さんが直接訪れ値段交渉、さくっとした感触の優しい舌触りに仕上がるような素材を仕入れています。
震災前までは、自社工場で加工などを行っていましたが、従業員が沿岸部に配達に出て行っていて安否が気遣われました。しかし、全員の無事がわかり一安心。工場は破損しましたがおよそ4か月の時間を費やし、事業を再開しました。
その後、販路が経たれたり、風評被害で売り上げがダウンしたりしましたが、無我夢中で販路を開拓、遠くは沖縄県の方など「復興需要」で販路に変化を持たせる中、一生懸命営業を続けました。現在、スーパーなどの量販店での販売は減少しましたが、産直市場での販路が中心になり活気づいています。
佐藤蒟蒻店は、震災という大きな出来事を経てなお、この街で蒟蒻づくりを続けています。震災で広がった様々な縁を機に、これからも山元町で頑張っていきます。震災時、まだ未成年だった次男は佐藤蒟蒻店の跡継ぎです、今後もみなさんに愛される蒟蒻づくりを行っていきます。
【販売先】
山元町真庭字浅生126 佐藤蒟蒻店 工場まで