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2025年7月28日(月)放送

「明治三陸地震津波」
東北大学災害科学国際研究所・災害文化アーカイブ研究分野 准教授 蝦名裕一さん
根本宣彦アナウンサー 取材リポート

1896年(明治29年)6月15日に発生した明治三陸地震津波は岩手県釜石沖を震源としたM8.2からM8.5の規模となる地震で、発生した大津波は北海道から宮城県に及んだ。
この地震は陸上での揺れが震度2から震度3程度と小さかったため避難する人が少なく、津波による甚大な被害が発生したと言われている。
この明治三陸地震津波の伝承に力を入れたのが遠野市出身の山奈宗真という人物。元々盛岡藩の遠野の殿様に仕えていた武士で明治維新後は企業家をしていた山奈は地震が発生すると被災地の調査をしたいと岩手県に簡書を出し、沿岸部を歩いて調査へ向かう。現地では集落の現状や復興への願望、過去の地震や津波、百姓一揆の事まで丹念に住民に聞き取りをしている。山奈はこの調査を一冊の本にまとめ、復興を考えた意見書を作成したが、当時の復興事業に生かされたという記録は現在見つかっていない。
現場の課題と国や県、その中央指導でやるか、その地域の方でどのように意見を反映していくかというのは、今でも起こりうる問題であり、現代に繋がる復旧復興の課題であると蝦名さんは話した。

番組へのメッセージ

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